アップライトピアノの重さは、一般的に約190〜280kgが目安です。小型モデルでも大人2〜3人分ほどの重量があり、背の高いモデルや消音機能付きモデルではさらに重くなることがあります。
「少し動かすだけなら自分たちでも大丈夫」と思いがちですが、ピアノは重いだけでなく、重心が高く、持てる場所も限られる楽器です。無理に動かすと、けがや床・壁の破損、ピアノ内部の故障につながります。売却や引っ越しで搬出する場合は、原則としてピアノ運搬に慣れた専門業者へ任せましょう。
ピアノの種類別・重さの目安

| 種類 | 重さの目安 | 移動時の注意 |
|---|---|---|
| 卓上・ポータブル電子ピアノ | 約10〜25kg | 本体とスタンドを分けられる機種が多い |
| キャビネット型電子ピアノ | 約35〜80kg | 2人以上での作業が基本。分解可否を説明書で確認 |
| アップライトピアノ | 約190〜280kg | 専門業者への依頼を推奨 |
| グランドピアノ | 約260〜415kg | 脚やペダル部分の取り外しを含む専門作業が必要 |
※数値は代表的な製品をもとにした目安です。同じ種類でもサイズ、年代、消音ユニットなどの装備によって異なります。
アップライトピアノは高さによって重さが変わる
アップライトピアノは、背が高くなるほど弦やフレーム、響板なども大きくなる傾向があり、重量も増えます。小型モデルはおおむね190〜220kg、標準的なモデルは220〜250kg、背の高いモデルでは250kgを超えることがあります。
たとえばヤマハの現行モデルでは、B20が220kg、B30が232kg。UシリーズではU1が228kg、U3が246kgです。メーカーやシリーズが違えば同じ高さでも重量は変わるため、最終的には型番ごとの仕様確認が必要です。
なぜこんなに重いの?
アコースティックピアノの内部には、弦の強い張力を支える鋳鉄製フレーム、木製の響板、88鍵分のアクション機構などが収められています。外装だけが重いのではなく、音を生み出して安定して支える構造そのものに重量があります。そのため、扉や前板を外しても、安全に運べるほど軽くはなりません。
正確な重量は「メーカー名+型番」で調べる
査定や搬出の前には、ピアノ本体のメーカー名と型番を確認しておきましょう。型番は、アップライトピアノの場合は屋根を開けた内側の金属フレーム付近、電子ピアノの場合は背面や鍵盤下のラベルに記載されていることが一般的です。
- メーカー名を確認する
- 本体に記載された型番・製造番号を撮影する
- メーカー公式サイトの仕様表や取扱説明書で重量を確認する
- 見つからない場合は、型番の写真を査定業者へ送る
木材やフェルトなどの個体差、設置環境による含水率の変化もあるため、カタログ重量はあくまで目安として扱いましょう。
床はピアノの重さに耐えられる?
ヤマハによると、住宅の居室の床は建築基準法上、1平方メートルあたり180kgの積載荷重を前提にしています。ただし、この数値だけをピアノの総重量と単純比較することはできません。アップライトピアノは4個、グランドピアノは3個のキャスターを通じて床へ荷重を伝え、設置場所や床構造によって負担のかかり方が変わるためです。
鉄筋コンクリート造のマンションなどでは問題にならないことが多い一方、古い木造住宅や2階への設置、床にたわみ・きしみがある場合は注意が必要です。不安があるときは、ハウスメーカーや工務店、管理会社へ図面と設置位置を示して確認してください。
床の傷・へこみ対策も忘れずに
重量に耐えられる床でも、キャスター部分には荷重が集中します。専用インシュレーターや敷板を使うと、床のへこみ・傷を抑え、ピアノを安定させやすくなります。ただし、敷物を入れるために自分でピアノを持ち上げるのは危険です。設置や移動と同時に業者へ依頼しましょう。
アップライトピアノを自力で運ぶのが危険な理由

- 重心が高く不安定:少し傾けただけでも支えきれなくなるおそれがあります。
- つかめる場所が少ない:鍵盤蓋や脚、ペダル部分は持ち手に向きません。
- キャスターは運搬用ではない:室内で長い距離を転がすと、床を傷めたりキャスターを破損したりします。
- 狭い場所では荷重が偏る:段差、階段、曲がり角では一部の作業者へ大きな負担がかかります。
- 建物も傷つきやすい:床・壁・ドア枠の補修費が、節約した搬出費を上回ることもあります。
同じ部屋の中で数センチ動かすだけでも、購入店やピアノ運送業者へ相談するのが安全です。
電子ピアノなら自分で運べる?
電子ピアノはアコースティックピアノより軽いものの、キャビネット型は50kgを超える機種も珍しくありません。階段や狭い廊下がある場合は、無理をせず配送・引っ越し業者へ相談してください。
自分で運ぶ場合は、必ず取扱説明書で分解手順を確認し、電源コードとペダルを外して、本体・スタンド・譜面立てを別々に梱包します。鍵盤部分は精密機器なので、立て掛けたり、鍵盤側を下にして置いたりしないよう注意しましょう。
買取査定の前に伝えるとよい5つの情報
ピアノの買取価格だけでなく、追加の搬出費用が発生するかどうかは設置状況にも左右されます。査定依頼時には次の情報をできるだけ正確に伝えましょう。
- メーカー名、型番、製造番号
- ピアノがある階数
- エレベーターの有無と内寸
- 玄関・廊下・階段の幅、曲がり角や段差の有無
- クレーンや吊り上げ作業が必要になりそうな窓・ベランダの状況
搬出経路をスマートフォンで撮影して送ると、当日の追加作業や行き違いを減らしやすくなります。見積もりでは「搬出費込みの手取り額か」「階段・クレーン作業などの追加料金があるか」まで確認しましょう。
よくある質問
アップライトピアノは何人いれば運べますか?
人数だけでは安全性を判断できません。重量に加えて、重心、持ち方、搬出経路、使用する器具が重要です。大人数を集めて自力搬出するのではなく、専門業者へ依頼してください。
キャスターで部屋の中を移動できますか?
ピアノのキャスターは、家具のように日常的に転がして移動するためのものではありません。床の傷やへこみ、キャスターの破損、転倒の原因になるため、短距離でも業者へ相談するのが安全です。
ピアノを処分するとき、先に分解してもよいですか?
おすすめできません。重量のある部品や張力のかかった弦があり、けがや破損の危険があります。また、買取可能なピアノでも分解すると査定対象外になるおそれがあります。まずはそのままの状態で査定を依頼しましょう。
買取業者なら搬出費は必ず無料ですか?
業者や設置状況によって異なります。通常搬出を査定額に含める会社もありますが、階段、クレーン、長距離の横持ちなどで追加料金が発生する場合があります。契約前に、最終的な手取り額を書面で確認してください。
まとめ|重さと搬出経路を確認してから査定を依頼しよう
アップライトピアノは約190〜280kgあり、自力で安全に運べる重さではありません。まずメーカー名と型番から重量を確認し、階数や廊下幅、エレベーターの有無などを査定業者へ伝えましょう。
ピアノを売るときは、査定額だけでなく搬出費を含めた手取り額で比較することが大切です。複数社へ同じ条件を伝えて見積もりを取り、納得できる業者を選んでください。
-

ピアノを+5万高く売った私の体験談
ピアノを買い取ってもらうときに大事なことは必ず査定額を比較すること。 1社だけの査定額に満足しちゃダメなんです。 私は、ピアノを複数社に査定してもらったら5万円も差が出ました。 最初は「何か裏があるん ...
続きを見る
